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長野県

活動報告

2024/07/08

LFPながの 令和6年度 第3回研修会を開催しました

令和6年7月4日(木)JA長野県ビル12階C会議室にて、第3回研修会を開催しました。参加者は、LFPながのパートナー、関係事業者、国・県・市町村・関係機関等、合わせて33名(会場15名、オンライン18名)です。

はじめに中央LFP事務局から、「社会や環境がよくなって、そしておもしろい」をテーマとした、未来をつくるSDGsマガジン『ソトコト』のオンラインマガジンにて、これまでのLFPながの取り組みと、(株)マツザワの摘果リンゴの取り組みが掲載されたことを報告しました。

LFPながの事務局からは、第2回研修会以降の進捗や展開として、安曇野市で開催された「農業者と異業種の交流会」に参加し、LFPの全体的な概要や、これまでの取り組みを紹介したという報告がありました。興味を持って話を聞く方が多く見られ、新たにLFPながのパートナーに登録する方もいました。次回は飯田市でも同様な交流会があり、LFPパートナーや、プロジェクトに協力していただける仲間を増やしていけるよう、LFPながの事務局ではアプローチを続けていくと今後の展望を語りました。

その後、分科会では、前回同様下記の3テーマで実施されました。

①信州産小麦の利用と栽培拡大の促進

②廃棄・未利用資源のアップサイクル(摘果リンゴ・ホエイ)

③エノキタケなど栽培キノコの夏期の販売促進

信州産小麦分科会では、長野県学校給食会の瀧本氏・学校給食地産地消コーディネーターの杉木氏から、松川町内の学校にて、松川町産小麦を100%使ったソフトフランスパンを学校給食で提供を行ったことが共有されました。長野県全域の学校給食に提供されているパンは、外麦を使用しておらず、50%が国産小麦、残りの50%県産小麦を使用していることが特徴です。今後、県産あるいは市町村産の小麦を学校給食に提供する際の課題は、現状よりも価格が高くなること。また、生産量が少なく、継続的に使っていくには供給が追い付かないことです。今回の松川町の事例では、地元産の農産物を給食に提供する場合に通常より多く発生する上乗せ金額は町が負担するという財政的なサポートがあったことが報告されました。

また、昨年度山形村で実施した県産小麦100%のコッペパンを提供した際のアンケート結果が共有されました。児童からは、「小麦畑を見ながら、美味しいパンを食べたい」「地元産小麦のパンは美味しいから長野県中の児童・生徒に食べてほしい」、栄養教諭からは「地元の小麦をもっと活用していきたい」という声があがっていました。杉木氏は最後に、「地場の農産物を学校給食で出すことは、食育を通じて子供たちに地元の食材を知ってもらう良い機会となります。県産・地場産小麦のパンも、少しずつでも提供できる学校を増やしていきたい」と熱い思いを語りました。

次に、LFPパートナーであるセブン・イレブン-ジャパン大和田氏より、今年度の計画が供されました。県産牛乳を使った牛乳パンなど、3種類のエリア限定商品を発売する予定とのことです。長野県では従来より中力粉の生産が多いことから、今年度は強力粉のほか、中力粉を使用した製品を発売するとのことです。

アップサイクル分科会(摘果)では、先述の「安曇野市 農業者と異業種の交流会」に参加した生産者にヒアリングして得られた意見や課題が共有されました。多くの生産者が挙げていた課題には、リンゴのほか、ナシ・カキ・クリなどの果樹で、摘果や規格外品の活用先を探しているが加工業者を探すのが困難だとのことです。摘果について相談できる場所を探している方に対し、防除暦や集荷等のノウハウを展開し、摘果や規格外品の活用方法について相談できる体制を検討するなど、少しずつ広がりが見えてきました。合同会社フォースプランズ鈴木氏からは摘果リンゴをペットフードへ活用するといった新たなアイディアが発表されました。また質疑応答では、参加者から(株)マツザワの森本氏へ、摘果はどれくらいのサイズのものを集めているのか、収穫時期はいつかなど多くの質問が集まり、サイズや種類によって加工方法や使用用途が異なること、納品先の擦り合わせや卸先の共有など具体的な話があがり、プロジェクトが着々と広がり、進んでいることが見受けられました。

エノキタケ分科会では、LFPながの事務局より今年度の計画が共有されました。長野市や中野市内の直売所にて、「キノコの日」に連動した消費プロモーションを行い、地元のキノコ農家に声をかけて集めたエノキタケやエノキタケを用いた商品を販売するといったものです。(株)大福食品工業の新井氏からは今年4月に開催された「ナガノきのこ大祭」というキノコ農家・販売事業者・JAなどが集まって開催されるお祭りについて共有されました。ほかに参加者からは、長野県だけでなく首都圏を視野に入れた販路形成や、エノキタケを使った商品設計のアイディアなど活発な意見が交わされました。

最後の研修会として、第1回戦略会議に向けて、LFPパートナーが様々なアイディアを提示し、今年度のプロジェクトの方向性を考えるためのテーマを共有することができました。取り組みが広がる秋以降が楽しみな研修会となりました。

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プレスリリース
イベント情報

令和5年度の取り組み

食べよう!つくろう!信州こむぎ大行動!!

プラットフォームには、JA全農長野 、信州おやき協議会、柄木田製粉(株)、県内の農産物直売所5店、学校給食関係者、食品メーカー[(株)セブン-イレブン・ジャパン、(株)大福食品工業、(株)マツザワ]等が参画。

今年度は、県産小麦に着目し、消費者の認知不足、生産面における収益性や品質確保の難しさによる生産量の伸び悩みなどの課題解決を図ることとしました。

「信州こむぎ大行動」と題し、県内26団体・個人がそれぞれ県産小麦を活用した商品を開発し、販売会や試食会を通して消費者へ向けたPRを展開するとともに、需要側の反応などを生産者へフィードバックし、生産拡大の気運醸成を図る取り組みを進めています。

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令和4年度(PDF・取組事例集より) 令和3年度(PDF・取組事例集より)

連絡先

長野県 農政部 農業政策課 農産物マーケティング室

026-235-7217

LFPながの事務局(株式会社産直新聞社)

0265-96-0938

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