令和6年度 LFPながの第2回研修会を開催しました
令和6年6月13日(木)、JA長野県ビル 12Ⅾ会議室にて、LFPながのパートナー、関係事業者、国・県・市町村等の関係機関が合わせて32名(会場13名、オンライン19名)が参加し、令和6年度LFPながの第2回研修会を開催しました。
まず、第1回研修会以降の取り組み結果報告・振り返りとして、LFPながのパートナーからのヒアリング結果や、新たなLFPながのパートナー拡大に向けた取り組み結果が共有されました。
分科会は、前回同様下記の3テーマで実施されました。
①廃棄・未利用資源のアップサイクル(摘果リンゴ・ホエイ)
②信州産小麦の利用と栽培拡大の促進
③エノキタケなど栽培キノコの夏期の販売促進
アップサイクル分科会(摘果)では、これまでの取り組みから派生した新たなプロジェクト案が紹介されました。県内の中学校が管理しているリンゴ並木について、摘果リンゴを使用した土産品の開発プロジェクトに組み込みたい要望が上がっていることや、新設される道の駅の運営事業者が摘果リンゴや摘果プルーンなどの活用に関心を抱いていることなどが共有されました。これまでの取り組みが周知されるとともに、関心のある事業者や団体・個人に影響を与え、LFP参加事業者が県内随所に広がりつつある状況であると言えます。
アップサイクル分科会で取り上げているもう一つの未利用資源ホエイでは、宮崎県にあるアリマン乳業有限会社の三浦氏より、これまで宮崎県で取り組まれたホエイをめぐったプロジェクトについて紹介いただきました。
みやざきLFPでは、廃棄されていたホエイの再活用を目指し、ホエイを使用した商品を開発するプロジェクト「フード・リバイブ」を実施。チーズ製造業者をはじめとした加工事業者やプロモーション関係者など多数の事業者がタッグを組み、ドリンク・パン・スープ・犬用アイスなど6商品を開発しました(うち3商品は現在も製造販売中)。三浦氏は、「フード・リバイブ」のプロジェクトリーダーとして取り組んだ視点から、「教訓として、製造現場の素朴な改善点をないがしろにしてはいけない」とまとめました。また、みやざきLFP事務局(みやざきフードビジネス相談ステーション)からは、「フード・リバイブ」はLFPのプラットフォームを活用した事例になったとお話しいただきました。
信州産小麦分科会では、製粉所を中心にした小規模サプライチェーンの構築・大規模サプライチェーンのボトムアップ的な再構築案の検討をしており、情報を集約している段階だと共有がありました。
学校給食への利用拡大においては、栄養士から自分の学校でやってみたいという声が多く上がっているものの、小麦の確保についてまだ課題が残っていることが共有されました。また、長野の小麦は味や食感がよく今後も使い続けたいという企業の声や、信州産小麦の他の県との差別化を図っていくことが重要だという意見、生産量や価格の兼ね合いが難しいという意見、輸入とは違う価値を生み出し、地域振興のためにやっていくべき、など、長野愛が溢れる熱い意見交換となりました。また、小麦だけではなく、米粉・くらかけ豆も広めていきたいと新たな可能性を広げる話題にも繋がりました。
エノキタケ分科会では、夏場のエノキタケ利用拡大とテーマに、大福食品工業の新井氏より、夏場のエノキタケ利用拡大に向けて、どんな商品だったら需要があるのか、参加パートナー同士で意見を出し合いました。ビタミンB1・食物繊維を含むので、機能性を強みとして全面に押し出したほうが良いという意見や、エノキタケは主役にはなりづらい素材なので、何かとコラボした方が良いという意見、具体的な使い方として、エノキタケの出汁を使ったスープ、エノキタケ氷の茶漬け、餃子、天ぷら、おやきなどがアイディアとして上がりました。
今年度の取組を共有し、今後について関係者全員で考える活気溢れた研修会となりました。