LFPながの第1回戦略会議を開催しました
令和6年8月30日(金)JA長野県ビル 12階C会議室にて第1回戦略会議を開催しました。参加者は、LFPながのパートナー、関係事業者、国・県・市町村・関係機関等、合わせて29名(会場15名、オンライン14名)です。
はじめに、長野県農政部農産物マーケティング室 田原氏から開会挨拶がありました。次に今年度のLFPながのの基本方針である以下10テーマに沿って11団体よりプロジェクト発表がありました。
メインテーマ
①県産小麦の消費拡大と生産振興
②未利用資源および加工用農産物の新たな加工による農家の収益向上
③エノキタケをはじめとした栽培キノコの消費拡大
サブテーマ
④農産物・加工品に係る新たな物流
⑤新たな農商工連携や体験型農業
⑥食品加工の技術シーズの紹介と意見交換
新たな提案テーマ
⑦地場産食材を使用した防災備蓄品の開発
⑧グルテンフリー米粉
⑨蜂蜜の廃棄に関わる問題
⑩栄養価の高い食品(スーパーフード)を使用した新たな加工品の開発
主にメインテーマ①「県産小麦の消費拡大と生産振興」に関して、これまでの研修会で示された2つのサプライチェーン(大規模サプライチェーンの強化拡大・小規模サプライチェーンの構築)を踏まえながらプロジェクトアイデアが発表されました。パンやパスタなど県産小麦を使用した商品開発プロジェクトのほか、県産小麦(ユメカオリ)100%のパンを学校給食へ提供し、子どもたちへ食育を実施するプロジェクト、生産・加工・販売まで一気通貫で行うことで、地域内小麦の消費拡大につなげるプロジェクトの発表などがありました。
株式会社セブン-イレブン・ジャパンの大和田氏からは、昨年の振り返りと、今年度の計画についてお話がありました。昨年は、「信州産小麦×県産フルーツ」のデニッシュの商品が販売されましたが、今年度はテーマを変え、「信州産小麦×地域牛乳×地域ソウルフード」として信州産小麦の使用は継続しつつも、おおきなふんわりホイップ白パン、かすてらサンド、牛乳パンの販売をする予定だと報告がありました。
「未利用資源および加工用農産物の新たな加工による農家の収益向上」に沿ったプロジェクトに関しては、株式会社あぐりぽっぷの内田氏より、長野県上伊那郡ではアスパラガスが年間200トン近く廃棄されているという現状を踏まえ、栄養素を多く含むアスパラガスを利用したサプリメントの開発をしているという事業紹介の後、LFPながののプラットフォームのつながりを活かして「信州発酵シリーズ」と題して、信州初の酵素ドリンクの開発プロジェクトの発表がありました。
新たな提案テーマである「地場産食材を使用した防災備蓄品の開発」に関しては、株式会社マツザワの森本氏から、長野県で備蓄品を開発し、備えるというローリングストックを行うことで、長期的なビジネスに繋げていくというプロジェクト発表がありました。
災害時にも役立ち、お土産にも活用できるおいしいものとして、リゾット(地元のお米、農産物とお肉、畜産物を使ったもの)をレトルト商品として開発し、パッケージデザインについては小中学校内でも備蓄品を貯蔵していることから防災意識の向上にも繋がるため、小中学生にデザインを考えてもらうのはどうかと提案がありました。
このプロジェクトに関して、期限が近く廃棄せざるを得ない場合は備蓄品を給食等学校教育の場面で使うことで、食品ロス対策さらには防災意識向上や食育にも繋がるのではないか、という新たな展開も感じられる意見もあがりました。
各パートナーより様々なプロジェクトの報告や今後の目標についての共有があり、大変熱気のある戦略会議となりました。